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妊娠と病気
流産とは?
流産流産とは、妊娠22週未満の時期に中断してしまう妊娠のことです。
妊娠12週未満の流産を早期流産、妊娠12週以降22週未満の流産を後期流産といいます。 
別に流産がさし迫った状態を切迫流産(まだ、流産になってない)といいます。

どれくらいの人におこるの?

妊娠した人の約15%に流産は見られます。その内訳は早期流産(妊娠12週未満)13.3%で後期流産(妊娠12週以降)が1.7%です。特に妊娠初期に多く、稀なことではありません。
つまり、100人の女性が妊娠すると、そのうち15人は妊娠しても流産してしまうことになります。
 

どんな症状がでるの?

性器出血腹痛です。出血や腹痛の症状は流産が進んだ時にでることが多く、出血などの症状が
なくても突然流産することはあります。

出血や腹痛等の症状流産になったらどうなるの?

流産ときまったら、子宮を妊娠前の状態に戻す必要があります。
完全流産(胎芽をふくむ妊娠性の組織が含まれる胎嚢という袋が完全に子宮外に排出されること)
の場合は稀に手術をせずにそのまま経過観察することで生理(月経)が戻ってくることがありますが、
流産組織が子宮内の残ったまま放置すると出血が続き、又、感染が生じて、それがもとで不妊の原
因になることがあります。
その理由から、流産が確定したら出血や腹痛等の症状がなくても流産に対する治療が必要です。

流産の原因は?

胎児に原因がある場合

染色体異常や遺伝病

母体に原因がある場合

子宮の異常…… 子宮筋腫 双角子宮 頚管無力症 子宮内感染
その他………… 甲状腺 糖尿病 膠原病などの内科の病気や感染症があります。感染症では普通の風邪で流産することはほとんどありませんが、インフルエンザ等のウィルス感染は流産の原因になります。


早期流産(妊娠12週未満)のほとんどが受精卵の染色体異常が原因で流産は止められないものです。こうした例では母体に問題があるわけではありません。
後期流産(妊娠12週以降)は胎児側の原因もありますが、母体側の原因が増加します。
また、自然流産が2回連続することを反復流産といい、3回以上連続するものを習慣性流産といいます。
流産の確立が15%(15/100)とすると、反復流産は2~3%=(15/100)×(15/100)、
習慣性流産は0.3%=(15/100)×(15/100)×(15/100)と確率的には稀なことで、何らかの原因があることが多く検査が必要です。

 

流産の治療

※早期流産(妊娠12週未満)

流産手術流産手術
(1)子宮頚管の拡張
(2)麻酔
静脈麻酔(血管注射のよる全身麻酔)のため、
深い眠りで痛みは感じません。
(3)子宮内の胎嚢の除去(吸引法)
費用は保険の適応です。

※後期流産(妊娠12週以降~22週未満)

妊娠12週以降は胎児や絨毛(将来胎盤になる部分)・胎盤が大きいため、手術によって胎児や絨毛を子宮内よりとりだすことが困難のため、死産分娩となります。

死産分娩とは?

陣痛促進剤をつかって陣痛をおこし、分娩することになりますから、自然分娩と同じくらい入院や費用がかかります。
(申請すれば出産育児一時金は支給されます。)

切迫流産とは?
性器出血(子宮出血)や下腹部痛・腰痛をきたして、流産する可能性がある状態を切迫流産と呼びます。約15%の妊婦さんに見られ、けっしてめずらしい症状ではありません。
切迫流産にはさまざまな程度があり、適切な治療をうければ治る軽症のものから、流産になってしまう重症のものまでを含んでいます。

原因は?

原因はさまざまです。受精卵が子宮に着床して胎嚢(赤ちゃんを包んでいる袋)が成長する過程は不安定で元々出血がおこりやすい時期です。

 ●胎児(赤ちゃん)側… 受精卵の異常(染色体異常や遺伝子病など)
 母体(子宮)側……… 子宮の収縮 動きすぎ、感染症、絨毛膜下血腫絨毛膜羊膜炎子宮筋腫

切迫流産の治療

最も大切なことは安静です。特に出血が多い時、腹痛が強い時は子宮が収縮しています。そんな時にはトイレにいく以外は横になって休むぐらいの安静は必要です。(当然、家事、仕事はできません。お風呂やシャワーも控えた方がよいです。)
その他に薬物治療もありますが特効薬ではありません。

治療薬

(1)子宮収縮抑制剤
(2)止血剤
(3)ホルモン剤
(4)抗生物質(感染が考えられるとき)
安静が一番です。

切迫流産の安静度とは…

早産とは?
早産とは妊娠22週以降で37週未満の分娩を指します。早産児は脳、腸、肺、心臓などの器官の働きが未熟なため、呼吸不全や脳出血などのさまざまな合併症を引き起こす危険があり、早産の周数が早いほど合併症の危険が高くなります。
切迫早産とは?
切迫早産とは腹痛出血があり、早産となる可能性がある状態です。治療すれば治る軽症のものから、早産が避けられない重症のものまでありますが、実際に早産となるかどうかを腹痛出血の程度で判断することは難しいとこが多いので、早めに診察を受けて早産にならないように対処することが大切です。

原因は?

過労や動きすぎによる子宮の収縮
母体(お母さん)の病気…… 妊娠高血圧症候群・心臓病・腎臓病・糖尿病
子宮の病気…………………… 子宮筋腫・双角子宮・子宮頚管無力症・頚管裂傷・前置胎盤常位胎盤早期剥離
胎児(赤ちゃんの病気)…… 逆子(骨盤位)・双子(多胎妊娠)・羊水過多
感染(絨毛膜羊膜炎  
絨毛膜下血腫  

切迫早産の検査

子宮口(子宮の出口)の検査
子宮口がどれくらい開いているかを内疹や経膣超音波で調べる。
胎児心拍陣痛測定
赤ちゃんの心音の状態と子宮収縮(お腹の張り)を調べる。
早産マーカーの検査
腟内の細菌検査
血液検査
 

切迫早産の治療

切迫早産の治療の基本は安静治療薬です。
軽症であれば自宅安静や通院治療も可能ですが、入院治療が必要なこともあります。おなかの張りが強く繰り返しおこる場合、大目の出血や破水を疑うような場合は診察が必要です。

常位胎盤早期剥離とは?常位胎盤早期剥離
正常な分娩ではあかちゃんが生まれてから胎盤が子宮より剥離して子宮外へ排出されます。これを後産といいます。
これに反して妊娠中や分娩中に胎盤が子宮より剥離してしまうのが常位胎盤早期剥離です。
症状は下腹痛出血です。特徴のある痛みです。陣痛のように緩むことのない子宮収縮があるので子宮が硬く触れ、板状硬といいます。出血は様々でほとんどないこともあります。
赤ちゃんは胎盤とへその緒を介して栄養や酸素を受け取っています。剥離が進めば赤ちゃんは酸素欠乏になります。
また、お母さんは出血によって貧血、さらにショックやDIC(播種性血管内凝固症候群:血液が固まらなくなりさらに出血が増える)になり、母児共に生死にかかわるこわい病気です。
陣痛には子宮は収縮する収縮期とその収縮がゆるむ間歇期が交互にありますが、陣痛のように緩むことのない子宮収縮は要注意です。
治療… 一刻も早く分娩して赤ちゃんの安全を確保して、子宮の出血をとめることです。
必要があれば帝王切開が必要なこともあります。
         常位胎盤早期剥離
前置胎盤とは?
正常では胎盤は子宮の奥に位置しています。これに反して胎盤が内子宮口に位置しているのが前置胎盤です。
この状態でお産になると赤ちゃんが生まれる前に胎盤が剥離して多量の出血があり、常位胎盤早期剥離と同様に赤ちゃんは酸素欠乏にお母さんは貧血やショックになります。
症状……出血が主な症状です。下腹痛はほとんどないこともあります。新鮮で止めどなく流れるような出血が特徴です。
治療……出血が多ければ入院が必要です。止血しない時は自然分娩が困難なため帝王切開が必要です。
前置胎盤
GBS(Group B Streptcoccus B群溶連菌感染症)とは?
溶連菌とは溶血性連鎖球菌ことです。健康な妊産婦でも10%の人は腟内にGBSを保菌しています。もちろん保菌していても妊産婦には害にはなりません。母体が保菌者の場合、1%の割合で分晩時に赤ちゃんに感染し、肺炎、髄膜炎、敗血症をおこします。
分娩前に腟内のGBSの有無を検査します。もし保菌していても、分娩時に抗生物質の予防投与(母体への)をすることによって赤ちゃんへの感染を予防できます。
細菌性膣症(炎)とは?
原因菌はガードネレラ菌モビルンカス菌でなどです。症状はおりものが多いにおいがきつい(生臭い)程度でほとんど症状のないこともあります。切迫流産切迫早産破水の原因として注目されており、無症状でも治療を勧めます。
治療は膣錠による腟洗浄を行います。
腟カンジダ症(外陰・腟真菌症)とは?
かび(真菌)の一種カンジダの感染によるもので、普段は口内や口腔内にごく小量存在しても問題にならない菌ですが、病気で抵抗力が低下した時や抗生剤を使用して膣の自浄性が失われるため症状が出ます。
症状…… 外陰部や腟の強いかゆみ白色おりもの(チーズ様~豆腐のカス)が特徴です。分晩時に赤ちゃんに感染し、鵞口瘡(口腔粘膜に白い菌塊が付着する)をおこすことがあり、母体の治療が必要です。
治療…… 膣錠を使用します。
膣トリコモナス症とは?
トリコモナス原虫の感染によるものです。原虫は細菌より大きい単細胞生物でアメーバ、ミドリムシ、ゾウリムシなども原虫の仲間です。主にセックスによって感染しますが、まれに銭湯や便器、寝具などから感染することもあります。
症状…… 外陰部や膣のかゆみ黄色のおりもの(膿性や泡沫状)が特徴です。
流早産や破水の原因になるので治療が必要です。
治療…… 膣錠(膣座薬)や内服薬を使用します。ピンポン感染を防ぐためにパートナーも同時に治療することを勧めます。
クラミジア感染症とは?
クラミジア・トラコマティスという細菌とウィルスの中間の大きさの病原体が原因で子宮や卵巣・卵管に炎症をおこします。性感染症「(STD…sexually transmitted diseases(性交渉によって感染する病気)」で最も多い感染症です。
症状…… 感染しても自覚症状がほとんどないこともあります。子宮外妊娠流早産も原因になります。
治療…… 感染すると自然に治ることはありません。抗生剤(内服薬)で治療します。必ず治りますが再感染しますので
ピンポン感染を防ぐためにパートナーの検査や治療が必要です。
淋病とは?絨毛羊膜炎
淋菌が原因の性感染症の一つです。おりもの(黄色い、においがある)が増えることがありますが、ほとんど自覚症状のないこともあります。産道感染すると赤ちゃんに結膜炎(新生児膿漏眼)をおこすことがあります。治療は抗生剤を使用します。
絨毛羊膜炎とは?
図のように膣内の細菌が卵膜(脱落膜、絨毛膜、羊膜)に感染し、
切迫流早産前期破水陣痛発来の原因になります。治療は膣洗浄と抗生物質の投与です。
絨毛膜下血腫とは?
胎嚢(赤ちゃんが羊水とともに入っている風船状の袋)と子宮筋に裂け目ができてそこに出血がたまった状態です。出血はないこともありますが、裂け目が大きくなったり、感染をおこすと流産の原因になります。
治療は切迫流早産と同じです。
子宮膣部ビラン子宮膣部ビランとは?
子宮腟部とは外子宮口(子宮の出口)を指します。この部分は膣のように皮膚と同じ組織ではなく、口腔内のような粘膜で覆われているため、元々出血しやすく腟部ビランといいます。妊娠子宮は充血しており、内診や性交渉の刺激によって出血するこがあります。
痛みはなく、出血も小量で治療の必要はありません。
子宮頚管ポリープとは?子宮頚管ポリープ
子宮頸部にできるいぼ状の腫瘤(こぶ)で良性です。
妊娠子宮は充血しており、内診や性交渉の刺激によって出血することがあります。痛みはありませんが出血や細菌感染が生じると流早産の原因となることがあり、切除が必要なことがあります。
子宮頸部は知覚神経がないため、切除しても痛みは伴いません。
妊娠掻痒症とは?
妊娠中はホルモンの影響で、皮膚が乾燥します。乾燥が進むと、かゆみも強くなってきます。これらの症状は、全妊娠の2~3%にみられ、妊娠性皮膚掻痒症といいます。
かゆいときは、かゆみをとめる内服薬やクリームがありますが、お産をするまで症状が続くことがあります。
体を清潔にし、刺激性の少ない、綿100%の肌着を着けること、入浴後に保湿力の高いクリームでケアをするとよいです。
外陰ヘルペスとは?外陰ヘルペス
単純ヘルペスウィルスが原因です。
症状…… 膣や外陰部に浅い潰瘍(おできがつぶれたような感じ)と強い痛みが特徴です。再発を繰り返すこともあります。
治療…… 内服、注射、クリーム(局所に使用)があり、妊娠中にも治療が可能です。胎内のあかちゃんに感染することはありませんが、外陰部にヘルペスがあり、分晩時に赤ちゃんがそれに触れて感染し、重い肺炎や脳炎になることがあり、外陰にヘルペスがある時は感染を防ぐために帝王切開になります。
たとえ妊娠中にヘルペスが発症しても、分晩時に治っていれば帝王切開の必要はなく、自然分娩が可能です。
静脈瘤とは?
静脈瘤とは?足に流れていった血液は静脈を通って心臓に戻ってきますが、この流れが悪くなると足や外陰部の血管が拡張して、血管が浮いて見えたり、ミミズが這ったように腫れてきます。これが静脈瘤です。
特に妊娠中期以降子宮が大きくなると下大静脈や骨盤の静脈を圧迫して症状が目立つようになります。お産をして子宮が小さくなれば自然になおりますが、妊娠中は決定的な解消方法はありません。
治療……長く立たない、歩かない。(血液循環を改善するためには、適度な運動や歩行は必要です)
    足と腰を高くして休む。
    弾性ストッキングを着用する。(症状によって、膝下からパンティストッキングまであります)
    熱感や痛みがあるときは十分な安静と消炎治療が必要です。
静脈血栓症とは?
静脈瘤に合併するので、血管内の血液の流れが悪くなり血液が固まって血管内に血の塊(血栓)が出来た状態です。深部静脈(皮膚の表面ではなく骨の側を流れている太い静脈)に血栓ができると、ふくらはぎに痛みがあったり、足の太さに左右差がおこります。血栓がはがれて下大静脈―心臓―肺に流れて肺で詰まると肺塞栓症を起こすことがあり、注意が必要です。
コンジローマ(尖圭コンジローマ)とは?コンジローマ(尖圭コンジローマ)
パピローマ・ウィルスが原因で主にセックスによって感染します。
症状 膣や外陰部から肛門にかけて尖圭(とがった)疣(いぼ)ができて図のようにまわりにひろがっていきます。
分晩時に赤ちゃんがコンジローマに接触すると感染することがあり、のどに咽頭乳頭腫ができると治療が大変です。
治療…… 電気メスや、レーザー、冷凍凍結療法にてコンジローマを切除します。
妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)とは?
妊娠高血圧症候群は以前妊娠中毒症を呼ばれていました。妊娠中毒症は「高血圧」「尿タンパク」「浮腫(むくみ)」が症状でしたが、「浮腫(むくみ)」は正常な妊婦さんでもみられ、それだけでは異常とは言えないため妊娠高血圧症群からは「浮腫(むくみ)」が除外されました。
症状…… 高血圧」「尿タンパク」が特徴でそのために 頭痛、倦怠感(だるい、疲れやすい)、むくみが見られます。
頭痛に加えて目がチカチカする症状がある時は要注意です。診察を受けた方がよいでしょう。
重症になると子癇常位胎盤早期剥離、子宮内胎児発育不全、胎児機能不全を生じてお母さんや赤ちゃんの健康が損なわれます。
治療…… 安静と食事療法です。
安静…動きすぎ、興奮すると血圧が上がります。血圧が非常に高い時は、降圧剤を併用します。
食事…低カロリー(体重増加の予防)
低塩(高血圧の予防)
高タンパク(タンパク尿もよって体からタンパク質が失われるため)
カルシウムの補給
一度発症すると妊娠を終える(分娩する)まで治ることはまずありません。そうならないように予防することが大切です。
逆子(骨盤位)とは?
妊娠後期には自然に頭位にもどることが多いのですが、妊娠28週(妊娠8ヶ月)以降は胸膝位(さかご体操:胸と両膝を床につけてお尻を高くする姿勢)や側臥位(赤ちゃんの背中が上にくるように横を向いて寝る)を行い、逆子を直します。
妊娠後期になっても逆子が直らない時は経産婦さんでも帝王切開になる施設が多いと思います。

逆子(骨盤位)
痔とは?
ホルモンの影響や大きくなる子宮の圧迫で妊娠中は便秘になります。また静脈瘤と同じように肛門や直腸の血液の流れが悪くなるために、妊娠中は痛みや出血がひどくなります。便秘に注意し、必要があれば軟膏や座薬にて治療します。
仰臥位低血圧症とは?
妊娠中期以降になると大きくなった子宮の影響で仰臥位(天井を向いて寝ること)になると、急激な血圧低下を引き起こすことがあります。これを、仰臥位低血圧症候群といいます。
心臓から流れだした血液は動脈をとおって体中を巡り、静脈を介して心臓に帰ってきます。下半身に流れた血液が集まって心臓に戻る血管を下大静脈といいますが、下大静脈は背骨の前右側を走行しています。仰臥位(上向き)で寝ると大きくなった子宮が下大静脈を圧迫します。下大静脈が圧迫されると血管がつぶれて、その先の血液の流れが悪くなります。
そのために心臓に戻ってくる血液が減少すると心臓から出ていく血液も減少するため、血圧は低下し、母体の脳や胎児に循環する血液量が減少します。
仰臥位低血圧症候群が発生するとお母さんは血圧が低下して、気分が悪くなり、ひどいと気絶します。そうなると、赤ちゃんに流れる血液も低下します。お母さんも赤ちゃんも苦しくなります。
上向きに寝て、気が遠くなっていくような感じがあれば、すぐに左側を下にして横になって下さい。
左側臥位シムスの体位)こうすることで、下大静脈の圧迫が解除され、症状がすぐに回復します。
シムスの体位(左側臥位)シムスの体位(左側臥位)
体の左を下にして、横向きに寝ます。足と足の間に枕やクッションを挟むと楽です。
仰臥位低血圧症を防ぎ、お母さん、子宮、赤ちゃんに最も優しい姿勢です。
子宮筋腫合併妊娠とは?
子宮筋腫は子宮にできる良性(がんではない)の腫瘍です。生理痛(以前より生理痛みが強くなってきた)、月経過多(生理の量が多い)、腹痛(下腹が痛い)などの症状があります。
妊娠、出産の高年齢化が進み、子宮筋腫を持ったまま妊娠される方が増えています。妊娠中は子宮が大きくなるにつれて、子宮筋腫も増大することが多く、腹痛や出血があり、流産や早産の原因にもなります。
治療は安静が基本です。疼痛には鎮痛剤、出血には止血剤を使用しますが、流産や早産の治療が大切です。

子宮筋腫合併妊娠
子宮腺筋症(子宮内膜症)合併妊娠とは?
子宮腺筋症子宮内膜症が子宮に生じたものです。子宮筋腫のように瘤(こぶ)ができるのではなく子宮全体が大きくなり、症状は子宮筋腫と同じで、治療も子宮筋腫に準じます。
卵巣腫瘍合併妊娠とは?
卵巣腫瘍(卵巣が腫(は)れて大きくなる)を合併した妊娠
妊娠中に見つかる卵巣腫瘍にはルテイン嚢胞卵巣嚢腫があります。
卵巣は図のように卵管と共に子宮の横に位置し、薄い膜で子宮や卵管につながっています。妊娠をして子宮が大きくなると
卵巣腫瘍の位置が変わったり、捻(ねじ)れたりすると痛みが増大して、時に手術が必要になることがあります。

ルテイン嚢胞とは?

卵巣嚢腫ルテイン嚢胞は妊娠初期に一時的に卵巣が腫脹するもので真の卵巣腫瘍ではありません。妊娠中期になると自然に小さくなりますから、妊娠中に問題に
なることは稀です。
妊娠初期には将来胎盤を形成する絨毛という組織から絨毛性ゴナドトロピン(HCG:human chorionic gonadotropin)というホルモンが分泌されます。
このHCGというホルモンは、「排卵の後、卵巣に形成された黄体を刺激してその機能を維持させる役割」を持っています。
黄体はエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)を分泌し、受精卵が子宮内膜に着床し、発育してゆくのに適した環境を作り出してゆく大事(妊娠の維持)な役割を担っています。
妊娠初期、とくに胎盤が形成される妊娠12~16週までは妊娠の維持黄体の機能が維持されなくてはなりません。そのために、HCGによる卵巣の過剰刺激のため、卵巣が腫大することがあり、これをルテイン嚢胞といいます。
胎盤ができ始めるとエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が胎盤より分泌されるため、黄体はその役目を終え、それと共にルテイン嚢胞も小さくなります。
 

卵巣嚢腫とは?

妊娠中に卵巣嚢腫が発生することは稀で多くの場合、妊娠前から持っていても症状がないため、妊娠してから見つかることが多いようです。風船のような薄い膜につつまれたもので中身によって漿液性嚢腫(さらさらした液体)、粘液性嚢腫(ドロドロした液体)、皮様嚢腫(脂肪や歯)などがあります。

卵巣嚢腫の治療

小さくて症状(痛み)のない時は、治療の必要はありません。症状(痛み)があれば、妊娠中のため基本は安静です。
痛みのある側を上にして休むのがよいでしょう。我慢時できないには妊娠中でも使用できる鎮痛薬(痛み止め)もあります。
卵巣は図のように卵管と共に子宮の横に位置しています。妊娠して子宮が大きくなると卵巣腫瘍の位置が変わったり、捻(ねじ)れたりすると痛みが増大して、時に手術が必要になることがありますが、手術は必要なことは非常に稀です。

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